05/23/2015

古代文字アートワークショップ in 新潟 Part-2

かねてより「そらさん」のお仲間の麻衣子さん始め皆様から「天遊さんから古代文字の手ほどきを」という熱い要請をいただき、ついに実現の運びとなりました。
国内では東京以外の遠隔地での本格的なワークショップは初めてで、同行の私達も緊張感を持って臨みました。

私が「咲屋さん」に到着した時にはすでに前夜祭の宴会は始まっており、玄関の外まで臓腑に染み入る匂いが風に漂っていて、古民家「咲屋さん」の玄関から入るとこれまた20畳位の座敷の座卓には、盛りだくさんのご馳走と賑やかな笑い声が満ちていて 、いきなり 乾杯です。
釧路から直送の新鮮海鮮物炭火焼 (そらさんがせっせと焼いてくださり)私達はただ食べる人。

もうすでにワークショップは始まっており、天遊さんの文字の話は尽きるところありません。辞書で書きたい文字を調べたり、皆さんのモティベーションの高さに嬉しくなって全く初対面なのに饒舌になっている私でした。

当日は朝から大広間の障子を取り払い、畳全面に新聞紙を敷き詰め壁面にも養生して準備OK。
ゆったりした縁側の向こうには落ち着いたお庭が広がって、キラキラした陽の光と風が快く、集まった全員心身共に準備OK。

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一本線 を引く。
白い紙に相対し筆にたっぷり墨を含ませ、筆先に意識を集中させ、身体が正に動こうとするその一瞬を待つ。無意識のうちに身体が動き、一瞬にして紙に切り込まれる墨線。その時の心模様が映し出される墨線。皆さんの心意気が伝わる一本線。

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庭に置いてみると光を吸い込み、白と黒は鮮やかで美しい。影さえも愛おしい。ここは 新潟。古代文字が繋ぐ皆さんとの交わりは、曇りなく純粋で明快。 このような空間に身を置いている自分の贅沢さに改めて感謝する次第です。

作品は名前を書いた。
文字の由来を調べ、両親先人の思いの詰まった名前と深く向き合い、自分のミッションに想いを馳せ四尺の紙一杯に堂々と書いた名前。恐らく一層愛着が増したことでしょう。

ちなみに「咲屋 」のオーナーの麻衣子さんは、「咲」を書いた。咲くは本来「笑う」という意味であり、神を笑わせる為に一心不乱に舞う巫女の姿であります。麻衣子さんは「咲屋」を人が集い笑いに満ちて寛容な心で他者を受け入れる、そんな処にしたいのだそうです。正にぴったり。彼女は改めて自分の進むべき方向を確認されたようです。麻衣子さんは実に笑顔が素敵で、誰でも一瞬で魅了される素晴らしい女性なのです。「咲屋 」の未来が見える想いです。

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その夜は快い疲労が広がってはいたものの、またもや大広間宴会 。思い返せば四六時中笑っていたような。なんて楽しいワークショップなんだ。

翌朝片付けが完了。そこでいきなりのサプライズ。なんと天遊さん襖に文字を書く。

「風」鳳凰が羽ばたき風を起こす。細筆四本を持って書かれました。この一部始終は、天遊さんのブログに動画が上がっていますのでご覧ください。堂々とした鳳凰。心もおおらかに爽快に飛翔しそうです。

今回の特筆すべきこと。
則子さんは、浜松から10ヶ月の赤ちゃんを連れての参加 。赤ちゃんは健気にもグズとも言わず 、大人たちのペースに機嫌よく伴走してくれました。ママが 書に集中できるように皆で彼女をケアして、ママを一時解放してあげていました。 こういう優しい仲間の間で子育てできることは大切で、子供にとっても たくさんの良い大人たちに囲まれることは絶対必要ですよね。母親にとっても、大変な子育てで煮詰まった心に風を通してリフレッシュして子供に向き合えるのですから。 特にシングルマザーにとってはどんなに心強いことでしょう。則子さんは赤ちゃんを抱いたりおぶったり、作品を書いている時以外片時も離すことはありませんでした。

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このような楽しい企画の実現に尽力くださいました「そらさん」 、場所宿を提供して下さった麻衣子さん 、そしてこまごまと心配りして下さった皆様に心から 感謝申し上げます。ありがとうございました。

次回は如何なる展開になるのやら今から楽しみです。

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Posted by Sachiko

 

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