08/20/2014

天遊組 夏合宿 1日目

8月6日 土曜日

天遊組恒例の合宿、秋に控えた作品展へ向けそれぞれの作品の完成を目指します。
天王寺上善堂を借り切ってひたすら「書」と向き合う、いわば強化合宿ではありますが、何にも邪魔されず「書」のことだけを考えていれば良いのだからこんなに贅沢な時間は無い。

お堂に集まり車座になり天遊さんのリードで朝の瞑想、気を体の隅々に行き渡らせ天空へ登り自分を見下ろす。おもしろい発想だがなかなかスムースに巡ってゆかない。しかし瞑想をしている自分を客観化してみると、とても満ち足りた落ち着いた気分になれる。

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天王寺の僧侶であり、天遊組を支えてくださっている匡正さんが、特別に朝の読経を一緒にあげてくださいました。実は私も毎朝「般若心経」を読んでいるのですが、一人でもぶつぶつ唱えるのとは大違いで、匡正さんの腹の底から沸き立つ声に合わせて最大限の声を絞って「般若心経」を唱えると全く違うもののように思えました。菩薩像がいつものように見守ってくださっている上善堂には凛とした空気が張りつめ、こうした時間に身を置いている自分の幸せをしみじみ感謝せずにはいられません。

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天遊さんのレクチャーの中の一つの発見は、古代文字は実はエジプトからやってきた人々によってもたらされた、という観点だ。漢字がエジプトのヒエログリフに起源を発するなら表意文字である漢字、古代文字は非常に汎世界的に通用するのではないか、表音文字しか持たない人々にとっても漢字は視覚的に意味を読み取る事が可能な文字であると確信を深くしました。外国人とワークショップをするならこの点を実証してみたいと思う。どのようなアプローチをすればよいのか今後の課題にしてみようと思う。

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その後は実際に様々な手法で文字に向き合い、書き、各自の作品に取り組みました。日頃は駒込の遊庵と道場にわかれて書いているので、組員が一同に会する機会はありませんから、この合宿では他のひとの筆使いや線、身ごなし、を見ることが出来、それは多いに刺激にもなり勉強になります。
夜は遊庵に移って作品展の骨子を話し合い、具体化へかなり前進しました。

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今年の課題は 「原点・基本に戻る」ー紙・墨・筆ー それぞれの原点を探りながら独自の作品が生み出されていくでしょう。10月10日~13日どうぞ天王寺上善堂へお運びくださいませ。

まあこうして書いてみると、大まじめな合宿のようですが、実のところは自分の作品に行き詰まって、集中は切れ他の人の作品と比べては、己の未熟さを嘆き、お茶を飲んだり、差し入れのお菓子をつまんだりくだらない冗談を飛ばしてはギャハハと笑いこけたり、想い出せばしょっちゅう笑い声が聞こえていたような・・・ 実に楽しい合宿初日目でした。
その夜はホテル組、友人宅に泊まる人、帰宅組に分かれそれぞれの収穫を抱え散っていきました。
さて二日目は?

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Posted by Sachiko

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