10/08/2011

文字で、アートで共有するということ。~天遊組の3.11~スタートです!

こんばんは!天遊組のふうこです。
連休、いかがお過ごしですか?

今日も快晴! 天王寺までの道のりの空気がとっても気持ちよい。

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おかげさまで、さまざまな手助けの中、本日より、天遊組の展示がスタートいたしました。
会期は、10月8日(土)~11日(火)までの、4日間。

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日暮里駅より、徒歩5分の天王寺のお堂をお借りして、
今回は天井から大きな作品をつるすという形で展示をしています。

宙に浮く作品たちの迫力は、今までにないものでした。
前々からこの形での展示をしたかった私は、昨日の準備の段階で感動!

まだ、写真ではお見せしません! ぜひ、会場で見てくださいね!
谷中は今、アートリンク開催真っ只中、そして谷中祭りで人出も多く、霊園内もにぎやかです。

今日、お見えになられたお客様たち、作品から墨の香りを感じ、古代文字から文字の躍動感を感じ、私たち組員にさまざまな感想を共有くださいました。

「この作品、文字が動いているよう」
「書道ってこんなに自由な一面があるの?」
「漢字のもとの意味なんて、今まで興味すらもってなかった」
「皆さんの作品から、文字から、震災に対する気持ちが伝わってきた」 

展覧会の楽しみには、作品を展示することとともに、来てくださった方々と作品を通して、想いを共有できることです。
これが楽しくて、長い準備期間を乗り越えてこれるのだと毎回思います。

古代文字を、作品を、そして、今回のテーマでもある、震災を通して、 私たちが、伝えたいと思ったことを作品から感じていただけたら。

震災後の東北について、日本について、今、あなたが、思っていること。感じていること。
この会場で、一緒に共有させてください。
作品をみて、思ったこと、一緒に語りましょう。

古代文字で、お名前の漢字のルーツを一緒に探っていくこともまたこの展覧会ならではです。 
面白いのが、なぜか名前の文字の意味を理解していたかのようなお仕事や、生き方をしてきている人が多くて、文字を調べていくうちにいろいろなお話のなかで気がつくことがたくさんあります。 
気になった方は、組員にお声がけください。お名前をその場で古代文字の作品としてお渡しすることができます。 

そして明日も、14時より、古代文字と触れることのできる、ライブパフォーマンスがあります。
会場にお越しいただいた方にも参加していただくことのできる、面白い企画となっています。

大きな筆で、ずばっと!

気持ちのよい風が通り抜ける、天王寺の屋外ライブで一緒に一本線から、墨と筆で体験してみてください。

これもまた、面白くて、一本線が書く人でまったく違い、その人の個性がでてしまうようです。
あなたの一本線、ぜひ、会場でどんなものになるか、お試ししてみてください。

そして、素敵な情報をGETしました!今週末は、9日にはジャコビニ流星群が。
10日には満月が、私たちをさらにハッピーにしてくれるようです。

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会場でお会いできるのを楽しみにしています。

今日、がんばってくださったマナさんのブログ記事も共有です!
http://tenyougumi.posterous.com/311

会場の様子はこちらの記事からちょっとだけお見せします!
http://tenyougumi.posterous.com/11-ten-you-gumi-11th-exhibition-2011

 

09/23/2011

台風と。秋分と。 

こんにちは、天遊組のふうこです。

台風の直撃でばたばたしたまま3連休に突入でしたが

横浜にて仕事をしている私は、仕事で学校の管理&講師という立場で
暴風雨がすごく、午後の授業はやむなく休校という判断をとりました。

さっさと帰宅予定が、電話での応対などで気がつくと17時になっていて、その時点で駅に向かうも
すでに、全路線ストップという状態でした。

駅から事務所に戻りながら、ひしゃげた傘が何十個も道端に。傘をさす意味なんてほぼありません。
おもいのほか、自然の驚異をなめていたなあと思った瞬間でした。
(台風・雷大好きな私は、はしゃぐ気持ちを押さえ込んで)

さて、そんな台風もすぎさり、早いもので23日は秋分。

そもそも、秋分とはなんだろう?と考えている人もいるのでは?

秋分は二十四節気のなかのひとつで、昼の長さと夜の長さが同じになり、
この日を境に夜のほうが長くなっていきます。
国民の休日でもある、この日は彼岸の中日ということもあり、お墓参りをされる方も多いですね。

神道の場合は、神社参拝になります。

山王日枝神社→明治神宮を参拝し、おいしいものを食べて帰宅するのが、私の家族の慣わしなのですが
今日は、とっても小さな旅行者とともに参拝となりました(笑)

車のボンネットに、2センチくらいのちいさな、バッタが一匹。

まるで、車のエンブレムのように、勇ましく触覚を立てています。
行く気満々に見えたので、日枝神社からは安全運転で明治神宮まで出発!

バッタは意外にも運転中も周囲をきょろきょろ、必ず緑のある方向を向きます。

くるくる360度回転して、それでもボンネットからは落ちず、無事明治神宮に到着し、
バッタは森へと消えていきました。そそくさと、ついた瞬間に下車していきました。(笑)

その後はしっかりおいしいものをほうばって、さて作品つくり&仕事に取り組み中です。

今回の展示では、大作のほかにも、さまざまな文字の遍歴を読みとく、隷書の巻物も
作品に含まれます。

今の漢字として使われるようになるまでに、長い年月をかけ、さまざまな書体が生まれました。

甲骨文 金文 篆書
古文
隷書

楷書
行書
草書

 

象形から、隷書までの書体の違いを、ぜひ、作品で感じ取っていただければと思います。

ちなみに私の選んだ張遷碑(ちょうせんひ)というものは、
山東省 から出土した、大きな石碑に書かれた文字で、文字としては形が成り立っては居ますが、
訛字異文が多いことから、贋物か重刻では ないかと疑われていたものでもあります。

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書体については、下記リンクを参照ください。

http://www.nisk.jp/shodokisochishiki/shodonorekishi_05.html

石碑はたしかに彫りなおしたあとがあるようです。ただ、もととなる書自体は端整なことと、 剥落が自然なことから確かに、漢代の原碑に相違ないという説もあり、不思議な魅力がありました。

いざ書きはじめると、「なんだかもてあそばれているような」気分になります。

文字自体がなんとも形は決まっている割に自由にはねて楽しそうです。
そして、横線はきもちよーくながーく、「ひゅ~ん」と書くと気持ちもすっきり。

もうちょっと、もうちょっとと、何度も失敗しつつだんだん形になってきました。
熱中していると、あっという間に時間が過ぎ去ってしまいます。

「無」になっている時間が多いのかもしれません。

文字のかたち、デザイン。魅力はつきません。

ぜひ、展覧会で文字の魅力に浸ってみてください。

 

09/11/2011

震災から半年がたちました。

天遊組のふうこです、こんばんは!

3月11日。

あの日、みなさんは、何をされていましたか?

私は、自宅での仕事のため、買出しにでていて、ちょうど14時30分ころ自宅につき、
さてはじめようか。と気持ちを切り替えようとしていたときでした。

壁のなかから聞こえる「ぎぎぎぎぎ」「がああっしゃああん」「ばりばりばり」という音。
立っていられないくらいの横揺れ。

高層ビルは予想外に揺れ、私は一瞬「死」が頭をよぎりました。
窓から見える高層ビルの揺れが更に恐怖をあおり、電話などは意味もなく、
連絡手段として使えたのはツイッターだけでした。

どんなに、技術や科学の力が発達して、生活が便利になっても、自然には抗えないし、
人はこの自然のなかでは無力であるということを思い知らされました。

その後の人災としかいいようのない原発事故に今もまだすっきりしないままです。
ですが、その後の人生観という部う分で大きく、自分の中の「何か」が変わったことを感じます。

古代文字に触れていると、古代の人々は今の私たちよりも、さらに「死」に近い部分で生活をしていたこと、
自然に対しての畏敬の念を文字からも感じ取ることができます。

雷 という文字も、 稲光を象形していますが、これは、「神」の「申」と同じ形で稲光がまがりくねって落ちるようす、とどろく様子を表したもので

古代の人は天上にすむ神様が稲妻を起こすと考えていたようです。

ピカーって伸びていく雷の様子から伸びるという意味になり
もうすという意味になったようです。

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電気の 電 も この稲光の象形です。

自然が起こすものはすべて「神」としてとらえ、祈り、その自然とともに生きてきた、古代の人びと。 

今の私たちは、どうでしょうか?

震災から半年たった今。

エネルギーについて、今後のありかたについて、ひとりひとりが
もう一度、考えるべきときなのだと思います。

天遊組の作品も、震災を期に大きく変わりました。
私たちの新たな旅は今、始まったばかりです。

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09/03/2011

古代文字とは?

天遊組のふうこです。こんにちは!

天遊組の組員、ただいま展覧会の作品作成に大忙しです。

10月8日の作品たちのテーマは、文字に刻まれた、記憶と始まり。

では、この文字。
私たちが日常、なにも考えずに使っている文字、漢字はどこから来たのか。
今から3,000年以上も昔の中国から日本に上陸しました。

当初の漢字の数は、約3,000文字程度。
今の数になるまでには、さまざまな経過を乗り越えてきました。(こちらは、次回のブログで詳細をアップしますね!)

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漢字と漢字が合体しながらさまざまな成長を遂げて現在に至っています。

また、ひらがなも、もともとは漢字を崩して誕生しています。
たとえば、ひらがなの「あ」は、漢字の 「安」を崩してできたものです。
(こちらについても、また別の機会にご紹介させていただきますね!)

では、漢字はどうやってうまれたのか。

もともとは、象形文字に近い、「古代文字」と呼ばれる、
絵のようなものでした。

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古代文字は、当時国をおさめていた、王が国を守るため、発展させるために、神の祈りとともに今後の発展を祈り、神にその答えをゆだねたとき、天からのお示しという形で、占われた際に使用されたものです。
これは、卜占とよばれ、その神への願い事、啓示は亀の甲羅(おなかの部分)や、鹿の大たい骨に掘られました。

刻む。というのは、まさにこの堀刻まれたところからきています。
古代文字には、当時を生き抜いた人々の気持ちが、記憶が刻み込まれています。
自然のものを文字にしたものが多く、特に、風 水 雲 雷 などは、文字自体の意味に 神の要素が含まれています。

古代の人々は、大いなる自然を「神」として 恐れ、また、その自然と共生していたことが、古代文字、漢字のルーツを調べていくと理解できます。 

暗闇の音づれや風のささやきを神の訪れとした、古代の人々人生は 常に死と向かい合わせ。
雷のとどろき・稲光を、神とし、恐れてきた古代の人々。
今の私たちより、ずっと「生」と「死」に近いところで暮らしていたことも見えてくるのです。

その古代文字に刻まれた記憶と向き合いながら、古代文字を描いていて見えてくるものは、過去から残されたたくさんの記憶。

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今を生きる私たち。
震災後、私たちの心の中のなにかが、音を立てて変わっていくのを感じました。
今を生きている私たちが、これからを生きる人たちに伝えたいこと。

古代文字の記憶のなかから、DNAまでさかのぼり、人のはじまり、古代の人々の気持ち。
今の私たちが築いていく、今後の新しい世界に向けて。

言葉の原点であり、コミュニケーションのひとつでもある、「古代文字」と向き合うことで自分の心と向き合っていく、そんな展覧会です。

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身近すぎて、意外に知らない漢字の成り立ち。その漢字にこめられたルーツ。

ぜひ、展覧会にて、いにしえの記憶を身近に感じてみてください。

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